2014年7月18日金曜日

ビリヤードプレイヤーの目指すところ

ビリヤードとは必ずミスが発生します。
ミスありきでポジションプレーやメンタルコントロールを常にプレイヤー
は考えていることでしょう。

なぜミスが発生するのか?
球を撞く動作(身体的な動き)は、はっきりといてそんなに複雑な動きではありません。

プレイヤーにより違いもはありますが、球を撞く行為は利き腕の肘や肩が支点と
なり出来うる限りキューをまっすぐビリヤードの台に水平になるような動きをさせます。
いくら運動音痴でも、手球を前にある程度の強さで突けるようになるのにそんなに
時間もかからないでしょう。

ではなぜその様にすぐに身につく基本動作なのにミスが必ず発生をするのか?

それは撞いた球と止まっている球をぶつけるということに一番の原因があります。

ポケットビリヤードでは、撞いた球と止まっている球を衝突させ止まっている球を
任意の穴に入れる競技です。

ポケットは通常使用されている球の約2倍の広さがあります。
『そんなに広いなら簡単!』
と思うかもしれませんが、それがなかなかに難しい。

なぜかというと球と球をぶつけるということは球と球はある1点でしか接点がありません。
その接触する1点のみで任意の正確な方向に球を運ぶ必要があるためです。

そしてそんな1点という制約があるにも関わらず、球と球が一瞬接触した瞬間には
摩擦の発生が必ずあります。
その摩擦も一定ではありません。

その日の湿度や球の表面の汚れ方、台のラシャの汚れ方によりさまざまです。
正確にぶつけたとしても任意の方向に進んでくれるとは限りません。

しかもゲームをするためには手球のコントロールもする必要があります。

そんな難しいビリヤードですが、実際の体の動きはいたってシンプル。
シンプルな動きであればあるほど人間の体は誤差を生じさせます。
人間は常に正確な同じ動きはできませんから。

そしてそこに緊張感が加わり、更に正確な動きが難しくなる。
ビリヤードはそれだけ難しい競技なのです。
それが素人がなかなか受け入れられない理由の大きな原因でしょう。

難しいビリヤードですが、何年もプレイしている上級者は基本的にトラブルがなければ
正確にポケットに入れることができます。
それが当たり前になってくるのですが、ほとんどのプレイヤーは当たり前が難しいことに
なかなか気付くことができません。

そのため、自分の思ったようなプレイができなと不機嫌になりキューを叩きつけたり
長駆を投げたり、一緒にプレイしている相手に危害を加えたりします。

ホントの上級者はそんなことをしても自分が崩れていくことがわかっているため常に自分
の”頭”を冷静に保つようにします。

”頭”が冷静でなければポジションの組立やショットの正しいジャッジがくだせないためです。

世界のプレイヤーから『神』と讃えられる方も、常に冷静に自分をコントロールして
ゲームに望んでいます。プロや上級者はそんなところにビリヤードの面白みを感じている
のでしょう。

しかし、初心者や中級者からすればそんな上級者の戦う土俵が見えていない場合があります。
上級者やプロでもレベルの差はさまざまですが、そのレベルの差というものを初心者や
中級者には感じることもできません。はっきり何が違うのかさえわからない。
そんな感じです。

しかし、上級者の戦いはかなりの心理面での戦いがありそれが実際のプレイの質、球の動きに
はっきりとでてきます。
そんな世界に一度足を踏み入れるとおそらく誰も抜け出せなくなること間違いありません。

おそらくビリヤードを世界はその世界での戦いに足を踏み入れてからのスタートだと思います。

それまではいろいろなことを練習や対戦で吸収していくことが大事です。
まだ見ぬ知らない上級者の世界を楽しみに待って、初心者や中級者は上級者ならどのような
雰囲気でビリヤードをするのかをイメージしながらスキルの上達に励むといいでしょう。

ビリヤードは意外と雰囲気もかなり大事です。

そしてビリヤードは実際のプレイで上手になることよりも、プレイヤー同士でのビリヤード話
からいろいろなヒントを得て上手になることが多いにあります。


だからといって練習が必要ないとはいいませんが。。。

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